樹海から富士山を夢見て

生化学を学んでいる大学院生です。研究生活の日々で感じたことを記します。

宇宙と芸術展 感想

先日、森美術館でやっている、宇宙と芸術展に行った。ネタバレあり


とても面白かった。

内容は、「宇宙観」を切り口に、宗教、科学、芸術の進歩を辿るような感じ。

かつては「宇宙」なんて概念はなかっただろうけど、空の向こうに想いを馳せる昔の人々の様子が感じられる。

その後、望遠鏡の発明、地動説の展開を経て、現在の科学の発展が描かれ、将来の可能性が科学と芸術の観点から展示されている。


例えば、竹取物語から昔の人々の思想を想像し、クライマックスで、かぐや姫は宇宙人だったのか?という問題提起につながっていく。


この展覧を通して、科学、宗教、芸術の過去から昔への絡み方を感じることができて、これは今までの自分に無い考え方で面白かった。


今も昔も、人々は宇宙というものを様々な形で捉えようとしてきたようだ。

昔は科学が発展していなかったからといって人間は馬鹿ではなく、その分「神聖な神」のようなものを創造することで「宇宙なるもの」を説明しようとしてきた。

その後に登場する科学者達が、固定観念を打破して現在の宇宙観を作り上げた。

一方で芸術家達は、感性をもとに将来の可能性を提示する。

科学、宗教、芸術は互いに絡み合ってきたことが伺えた。


これらのことは、人間は考える生き物で、それは今も昔も変わらないということを示唆しているのだと思う。

知の蓄積があるだけで、今も昔も、きっと未来も、同じ人。

現在に生まれてきたことは幸運なのか?未来の人に聞きたい。